本物の笑顔

本物の笑顔

オリンピックもいよいよ佳境に入っていますね。私は、今日は自転車競技の女子BMXフリースタイルという種目の決勝を楽しみました。初めて観たスポーツでしたが、躍動感や迫力が半端なく、「私には絶対できない!」と思いました(もちろん、どの競技もできるわけないのですが(^^;)。

ご参考までに:BMXについて調べていたらこんな説明がありました。
1970年代初頭にアメリカ西海岸を中心に始まったとされている自転車のカテゴリーがBMXである。子どもたちがオートバイのモトクロススターに憧れ、20インチの自転車を乗り回していたことが原点とされており、その名もBicycle Motocrossに由来している。そしてレース競技として全米でさかんに行われるようになった。遊びが原点のBMXだけに、楽しみかたはレースだけにとどまらず、自在にBMXを操るフリースタイルというカテゴリーが誕生した。そして現在では、ストリートやパーク、フラットランドなどに細分化された競技種目として進化している。カテゴリーを問わずに5歳ほどの子どもから大人までが、同じフィールドで楽しめるBMXは、世代を超えたコミュニケーションスポーツとしての側面も持っている。 (一般社団法人 全日本フリースタイルBMX連盟ウェブサイトより)
https://japanbmx.com/about

こんなこともできちゃうんです!
(同じく一般社団法人 全日本フリースタイルBMX連盟ウェブサイトより)

今回のBMXフリースタイル・パークでは、いろいろなサイズのジャンプ台を使って、逆さになったりクルクル回転したり、左右にひねったり、時には手を離したり。すごいとしか言いようがなく、ただただ感心して見とれていました。

そして、今日はBMXの魅力ももちろんですが、実況中継をしていたアナウンサーさんのコメントも印象的でした。選手紹介のときに、「いい笑顔ですね。本当に楽しんでいますよね」というコメントがとても多かったのです。試合前の一番緊張するであろうときに、選手の人たちがどういう心境でいるのか私には想像もつきませんが、そんな大変なときに「楽しくてたまらない」笑顔を浮かべられるって最高だなと思いました。

今日の選手たちを見ていて、「ステキな笑顔の持ち主」として私が忘れられない二人の女性を思い出しました。

一人は通訳の仕事で出会った人。ほんの二言か三言しか言葉を交わしていませんが、ドアを開けて最初に目が合った瞬間に彼女が満面の笑顔を向けてくれた、その時の笑顔がとても強く印象に残っています。そのときに私が通訳として同行したイギリス人も「彼女の笑顔はすばらしい!」と絶賛していたことを考えると、笑顔は言葉や文化の壁を越えて普遍的なものなのでしょうね。

もう一人はあるレセプションで見かけた女性。ケータリング会社で働いていたサービススタッフ。同じ制服を着た30人ほどのスタッフがいたにも関わらずすぐに彼女に目がいき、気が付いたら彼女を目で追っていました。話しかけてみたのですが、「この仕事が本当に楽しくて」という言葉があり、だからこんなに生き生きした笑顔なのかと納得した記憶があります。

どちらもずいぶん昔のこと、ほんの一瞬の出会いでしたし、顔の造作はほとんど覚えていません。ただ、輝くばかりのあの笑顔はどちらも鮮明に覚えています。

意識して笑顔を作ることはできますが、「本物の笑顔」になるには、その瞬間を心から楽しめていることが必要なのでしょうね。口角を上げて笑顔を作る訓練も大事でしょうが、ステキな笑顔になるにはまずは自分が楽しむこと。ただ、それが一番難しい…とついついぎこちない笑顔になってしまう私はそう思います。

(小宗睦美)

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